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足利事件再審 判決要旨(3)(産経新聞)

 (2)信用性

 鈴木鑑定は、科学技術の進歩と普及により、世界中どこでも、同じ装置と同じ試薬キットを必要な知識と経験に基づいてマニュアルの記載どおりに使えば同じ結果を得ることができるという意味の標準化が達成された検査方法に基づいて実施されており、鑑定人および鑑定補助人は、3人ともDNA多型学会設立時から20年近い会員歴をもち、DNA多型の研究と実務検査に従事してきており、本鑑定に用いられた鑑定方法に習熟している。検査技術の精度は、DNA配列それ自体を決定する解析装置の精度によって保証されており、第三者による鑑定の正確性の事後的な検証可能性も確保されており、その鑑定の経過および結果について、検察官および弁護人いずれからも特段の疑義は提起されていない。これらの事情に照らすと、鈴木鑑定は十分信用することができる。

 (3)小括

 以上のとおり信用できる鈴木鑑定の結果によると、本件半袖下着から抽出された男性由来のDNA型と菅家氏のDNA型が異なるところ、その抽出部位などに照らせば、前記男性由来DNAは本件犯人の精液から抽出されたものと認めるのが相当である。したがって、この事実自体、菅家氏が本件の犯人でないことを如実に示すものである。

2 本件DNA型鑑定の証拠能力

 弁護人は、本件DNA型鑑定については、前記最高裁判所決定(平成12年7月17日第2小法廷決定、刑集54巻550ページ)において、「(本件DNA型鑑定は)その科学的原理が理論的正確性を有し、具体的な実施の方法も、その技術を習得した者により、科学的に信頼される方法で行われたと認められる。(中略)これを証拠として用いることが許されるとした原判断は相当である。」として、その証拠能力が認められている。

 (2)しかし、当審で取り調べた前鈴木鑑定によると、検査した部位が異なるとはいえ、本件半袖下着から検出されたDNA型と菅家氏のDNA型とは一致しなかったというのであるから、これにより、本件DNA型鑑定は、その証拠価値がなくなったことはもとより、証拠能力にかかわる具体的な実施方法についても疑問を抱かざるを得ない状況になったというべきである。

 そして、当審における各証人らは、本件半袖下着から検出されたDNA型と菅家氏のDNA型との一致を立証するために確定審に提出された、本件DNA型鑑定の鑑定書(第一審甲72号証)添付の電気泳動写真(写真16、17)に関し、次のとおり、その不鮮明さを指摘し、異同識別の判定について疑問を投げかけている。すなわち、前記鈴木教授は「はっきりとせず、なかなか判定できない」旨、前記本田教授は「電気泳動自体が完全に失敗している」、「PCR増幅方法の失敗がうかがわれる」などと指摘した上で、「これらの電気泳動像でバンドが一致していると判定することは絶対にできない」旨、それぞれ前記写真を実ながら当法判定で明確に証言しているところ、これらの証言は、いずれもDNA型鑑定に携わる専門的知識を有する者としての証言であり、その証言内容は十分首肯できるものである。のみならず、検察官請求の証人として当公判廷に出廷した警察庁科学警察研究所所長の福島弘文も、本件DNA型鑑定を擁護する観点からの証言を維持しつつも、前記写真を見て、これらの電気泳動像が不鮮明であることを認めた上、「普通であればやり直す」、「ベストではない、よくないバンドである」旨証言している。これらの証言は、本件DNA型鑑定を実施した技官からは、確定審において、「本件における異同識別の判定は、前記写真自体から直接行ったわけではなく、そのネガフィルムを解析装置で読み取り、補正、計算などの過程を経て行った」旨証言しており、前記福島証人も、当審で同様の証言をしている。しかし、確定審においても、当審においても、これらの証言にかかわるネガフィルムは証拠として提出されておらず、結局のところ、前記ネガフィルムが、解析装置で読み取る等の操作を経ることにより適正な異同識別判定ができるほどの鮮明さがあったか否か、全く不明というほかないところ、当審において、前記計算などの過程に係るデータなどとして、検察官ではなく弁護人から計算データが証拠として提出されたが、これらのデータは一部にすぎず、とうてい前記疑問を払拭(ふっしょく)するに足りるようなものではない。

 (4)以上のとおり、当審で新たに取り調べられた関係各証拠を踏まえると、本件DNA型鑑定が、前記最高裁判所決定にいう「具体的な実施の方法も、その技術を習得した者により、科学的に信頼される方法で行われた」と認めるにはなお疑いが残るといわざるを得ない。したがって、本件DNA型鑑定の結果を記載した鑑定書(第一審甲72号証)は、現段階においては証拠能力を認めることができないから、これを証拠から排除することとする。


第3 菅家氏の自白について

1 自白の信用性について

 まず、そもそも、前記の通り、鈴木鑑定の結果によると、本件半袖下着に付着していた男性のDNA型と菅家氏のDNA型は一致していないところ、この事実は、菅家氏の確定審における捜査段階および公判廷における自白を前提とすると到底説明がつかないものであるから、このような菅家氏の自白は全く信用できないものである。

2 自白の証拠能力について

 (1)弁護人は、菅家氏の自白に証拠能力が認められないことについてるる主張しているが、当審での当事者の訴訟活動や証拠調べの状況を踏まえ、まず、平成4年(以下、特に記載のない限り月日の表記は「平成4年」のことをいう。)12月8日に行われた当時の宇都宮地方検察庁検事森川大司(以下「森川検事」という。)の菅家氏に対する本件についての取り調べ(以下「本件取り調べ」という。)について検討する。

 ア 関係各証拠によれば、(1)本件取り調べは、第一審第5回公判期日(6月9日)と第6回公判期日(12月22日)の間に行われたが、それまでに第1回公判期日(2月13日)と第5回公判期日において被告人質問が行われており、菅家氏は、第5回公判期日までは、本件各公訴事実について否認したことはなかったこと、(2)森川検事は、第1回公判期日後も、別件についての任意捜査として宇都宮拘置支所に赴いて菅家氏の取り調べを行っていたが、本件取り調べの前日である12月7日、任意捜査として別件について取り調べを行っていたところ、菅家氏が、突如、自分は本件の犯人ではない旨の供述を始めたこと、(3)森川検事は、12月7日の取り調べにおいては、菅家氏の否認供述を追及するなどの取り調べはせず、もっぱら菅家氏の言い分を聴取するという態度に終始していたが、翌8日、当初予定していなかった取り調べを行うために宇都宮拘置支所へ赴き、菅家氏に対して本件取り調べを行ったこと、(4)森川検事は、本件取り調べにおいて、最初に菅家氏と少し雑談した後、本件について、本件DNA型鑑定の結果を持ち出すなどした上で、本件の犯人は菅家氏に間違いないのではないのかなどと追及する取り調べを行い、菅家氏が本件について否認から自白に転じた後になって初めて別件についての取り調べを開始したこと、(5)本件取り調べにおいて、森川検事が菅家氏に対し、黙秘権を告知したり、本件については公判中なので取調べに応じる必要がない旨や、本件取調べに応ずるか否かについて本件の弁護人と相談することができる旨を説明した事実は一切なく、また弁護人にも本件取調べを行うことについて通知したり、承諾を求めるなどは一切しなかったこと、(6)菅家氏は、12月11日に兄と面会して無実を訴え、兄は、これを受けて菅家氏がそれまでに家族あてに送っていた無実を訴える手紙を弁護人に届けたこと、(7)菅家氏は、本件取調べの約2週間後に行われた第6回公判期日における被告人質問で、裁判長及び森川検事からの質問に対しては本件を認める供述を維持していたが、その後、主任弁護人から、家族あてに自分が無実である旨を書いていた前記手紙の趣旨について尋ねられると、本件について無実である旨の供述をするに至ったこと、(8)しかし、菅家氏は、12月25日付でその供述を撤回する旨の裁判長あての上申書を作成し、第7回公判期日(平成5年1月28日)において、再び本件を認める供述に転じ、第9回公判期日(同年3月25日)の最終陳述でも本件を認める旨の供述をしていたこと、の各事実を認めることができる。

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